Celebrating the 60th Anniversary of both characters【Hulk vs. Thor: Banner of War Alpha (2022) #1】

アベンジャーズを、そしてマーベルを代表する二大ヒーロー。ハルクとソーが今年生誕60周年。それを記念するイベントが、両者のバトルというのは、なんともマーベルらしいでしょうか。
正直タイトルだけを聞くと、「また内戦か…」とため息が出てしまう気もしますが、そこは現在両誌を手掛けるDonny Catesのライティング。巨人と雷神を巡る謎、迷いを散りばめながら、進行するストーリーは見もの。
そうでなくとも、ここまでのパワーファイターがわき目もふらず激突する機会など、中々ないはず。先入観やマンネリへの嫌悪は一先ず捨てて、楽しんでしまうのも手では?
BoW2022a- (2)銀河の監視者ウォッチャーも、ポップコーン片手に観戦。
誰もが飽きた、アベンジャーの内輪揉め?いやいやこれは、誰も見たことない限界突破バトル!



<あらすじ>
ハルクのボディを宇宙船へと改造し、安息の地を求めて地球を離れたブルース・バナー。ムジョルニアに拒否され、再びそれを手に収める手段を模索するソー
怒涛の暴走を続ける緑色の巨人と、雷槌の変化に惑う金色の雷神が、宇宙の果てでぶつかり合う時がやって来た。犠牲者を出し続けるバナーを止めようと、ソーがその眼前に立ちふさがったのである。
開始直後から極まる、アベンジャー二人の対決。これを遮るのは、彼ら二人の内なる声。万人を粉砕するバナーを、なんとか制止しようとするベティ・ロス。戦い方を変えるよう指図する、ムジョルニアに宿ったオーディン。恋人と子を思う二人のささやきは、狂戦士たちに届くのか?
BoW2022a- (3)最強戦士がエントリーしたら、あとは成り行きを見守るのみ!
ラウンドワン、ファイッ!!





<ガンマ線の怪物vsアスガルドの王>
Donny Catesがライターを務めるようになり、かなりぶっとんだ設定で進行しているハルク誌、ソー誌。上のあらすじでも簡単に書いてみましたが…正直、一言二言ではかなり説明しづらいので、本書の冒頭にある説明も参考にしながら、もう少し詳しく触れてみましょう。
BoW2022a- (4)「黙れ!」と、明後日の方向に怒鳴る両雄。
ハルクにもソーにも、矮小な相手に構っていられない、大きな自己の問題が。



まずは「宇宙戦艦になった」と、字面だけでも相当なインパクトハルク。迫害を受け、怒りのあまりにコミュニティを飛び出していく姿は、何度か見たことがありますが、今回特徴的なのはその主導権をバナー博士が握っていること。
彼自らが巨人の身体を改造し(あるいは精神的に、そう訴えかけ?)、宇宙中で暴れまわっている。本人に言わせれば、私は一人になりたいだけなのですが、ハルクが宇宙に出たとなれば、そうはいかない。通りすぎた後には多くの犠牲者が生まれ、凄惨極まりない。
では、このバナーの独断は悪意なのか、それとももっと別の何かなのか。ハルクというキャラを、これまでとは別のアングルで掘り下げた現行シリーズ。
BoW2022a- (5)【Hulk (2021-) #1】より。
地球の番人アイアンマンを難なく撃破したハルクは、無限の宇宙へと自ら打ちあがった。



そして現行ソー誌に関しても、ムジョルニアを持ち上げられなくなるといった、見たことはある導入。ただこれが、アスガルドの玉座についた直後なのが問題。
ソー・オーディンソンは果たして、ヒーローであるべきなのか、キングであるべきなのか。迷いがゆえに神の武器の"アンワーシー"になり、次第にこの状況を作り上げた、リタイアしたオーディンを妬むように。
強敵との戦いの末、オーディンが子を庇って死亡したことで、この軋轢も解消されると思われたのですが、ここでさらに信じられない現象。なんとムジョルニアにオーディンの魂が宿り、彼の声がソーにだけ聞こえるようになってしまったのです。
現在は、これからソーがこの新ムジョルニアとどう付き合うのかと悩み始めた段階。様変わりした武器に、自ら距離を置いてしまいそうですが…
BoW2022a- (6)【Thor(2020-) #23】より。
一度は砕かれ、再生したムジョルニアから、聞きなれた声。なぜ父が、我が槌の中に?





この宇宙のどこかで、本当に安らぎを得られるのか。自分が王位に就いているのは、本当に正しいのか。ハルクもソーも、どちらも居場所を求め彷徨っている。そしてもう一つの共通点を挙げると、それぞれが"内"から誰かの声を聴いています。
バナーがハルクの中に作り上げた空間には、彼の恋人であるベティ・ロスの姿。これは本人ではなく、おそらくバナーが無意識に作り出した別人格なのですが、ハルクの大立ち回りに反して、ことあるごとに休戦、休止を求めてくる。
素直に地球に戻り、また仲間たちと共に暮らす。これこそが、ばく進を続ける狂気の本心なのか。ところがベティは、邪険に扱われるばかり。バナーが声を聞き届ける日は、まだ遠い?
BoW2022a- (7)これぞハルク流、ムジョルニア返し!
身体を押さえつけるハンマーごと肉体を切り離し、残りの身体でソーにスマッシュ!



ソーに聞こえるのは、ムジョルニアに宿ったオーディンの呟き。ようやく親元を離れ、「王とは?」と考え始めた息子にぶつけられる、アスガルド神はかくあるべしとトゲのある言葉。
親心と言えば聞こえはいいですが、これまでの両者の関係性やソーの心境を踏まえれば、とても受け入れられるものではない。やはりこれも、黄金のアベンジャーにとっては邪魔者なようで。
BoW2022a- (8)銀河に漂う闘技場で、タイマンバトルを始めた二人。
しかし、数々のチャンピオンの名が刻まれたそこも、大雷鳴が収まるものではなかった。



かたや、大暴れするパートナーをいさめる声。かたや、停滞を許さぬ檄。性質は真逆なものの、いずれもハルクとソーの行く末に影響を与えることが必至
【Banner of War】でも同様の働きを見せ、あるいは両ヒーロー以上のキーパーソン(キーボイス?)になっていくのかも。



さてさて、文章として気になる部分をまとめてはみましたが、まだこの【Alpha】においては、ハルクもソーも「相手が邪魔だからやっつける」とエンジンが入り始めたばかり。主義主張のほとばしりはなく、メインは力と力のガチバトル
ハルクの巨体がムジョルニアすら打ち破ったかと思ったら、轟く雷撃がその怪物を揺らす。そういった派手な演出を楽しむだけでも、十分かと思います。傍にいるだけでも火傷してしまう衝撃は、マーベル・ユニバースの住人にとっては迷惑千万ですが。
ここから【Banner of War】はクロスオーバーイベントとして、ハルク誌とソー誌の双方で進行。最終的に、どちらに軍配があがるのか。全4回の物語で、堪能できるはずです。
BoW2022a- (9)ハルクの力ではない、バナーの"知恵"が襲い掛かる。
そこでオーディンは、ムジョルニアをハルクの"頭"に当てるよう指示。ソーが言われた通りにすると…

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