SPIDER-WOMAN BREAKS BAD!【Spider-Woman #7-8】

オリジンこそ異なるとはいえ、スパイダーメンの頼れるアネゴとして、彼らの関わるイベントでは欠かせないスパイダーウーマン【King in Black】でも当然、その活躍を見ることができます。
ところが今回は、そのルーツのために大変な目にあうようで、タイイン誌にも関わらず本筋とは異なる部分で大暴れ。
その結果、キャプテン・マーベルとの友情にすら亀裂が。邪神ヌルとは全く違う、恐るべき闇に彼女は誘われていきます。
SW20217- (2)ニューヨークの下町にも、漆黒は平等に。
初戦で先陣を切ったのは、他ならぬスパイダーウーマンだった。



<あらすじ>
かつて両親とハイドラに施された改造手術の副作用により、スパイダーウーマン/ジェシカ・ドリューの身体には回復不可能なが回りつつあった。
かろうじて不調を誤魔化せるのは、兄弟から託された血清。これは症状を安定化させると共に、投与した者の命と正気を奪っていく。次第に彼女は、周りが力ずくで止めなければならないほどの狂乱状態に陥っていく。
ヌルの放ったドラゴンに対しても、それによって生じた桁外れのパワーでジェシカは勝利。しかしキャプテン・マーベル/キャロル・ダンバースたちは、彼女の拘束を行わざるをえなくなる。
SW20217- (3)直視するにはあまりに惨い、正気を失った友人。
想ってくれる仲間にすら、彼女は暴言を浴びせる。





<命のために>
正直、シンビオートの侵攻など気にしている場合ではない。それだけ、ジェシカの身体を巡る毒の進行は厄介なもの。しかも、甥っ子や息子ゲリーまで同様の状態にあるというのだから、始末に負えません。
にもかかわらず、破壊される街、襲われる人々を放ってはおけないのが、彼女の性分。キャロルの他、ルーク・ケイジやアイアン・フィストと協力し、ドラゴンを各個撃破していきます。
気心の知れた仲間たちと、アレやコレやと言いながら、しっかりと目的は達成していくのだから、心強い。
SW20217- (4)ファストボール・スペシャル+ヴェノム・ブラスト!
その衝撃には、巨竜もただでは済まない。



ところが、彼女にはもうヒーローとして過ごす時間も、残されていないのでしょうか。平静を保つには、薬が必要。その効果により、彼女は明らかに様子がおかしくなっている。
ひと際巨大なドラゴンを倒したかと思いきや、まだ収まらない。ひたすら殴り続け、止めに入ったキャロルの腕を折りかけるのだから、変調は明らかでしょう。
この際、体内に入り込もうとしたシンビオート因子を血清が跳ね返してしまうのだから、「イベントタイインなのに!」と驚かされます。つまり、それだけの状況にジェシカはあるということ。

さらに言葉でも、ジェシカはをなじります。アベンジャーズの任務のため、キャロルは明らかに余力を残そうとしている。これはまだ、もっともな指摘かもしれません。それも大事なことだが、まだまだ残っている敵はどうするのか。
しかしその後、自身がゲリーのために戦っていることを盾にとり、お前は子がいる私を妬んでいるんだと責め立てます。子は親を愛して然るべき。それが出来ないキャロルは、私を羨んでいる
この発言は、父親との関係について、決して恵まれているとは言えなかったキャロルの心を、容赦なく抉りました
SW20217- (5)それはもう、私の知っている親友ではない。
何とか生き永らえる代わりに、ジェシカは大事なものを失っていく。





そもそもジェシカの行動にしても、子どものためと言えば立派ですが、節々には自分の生に執着している部分が見受けられます。他の何に変えても、生きたい。だから毒を嫌い、作用の知れぬ存命に頼っている。
そうした必死さ自体を、否定するつもりはありません。ヒーローにも、どんな過去を歩んできた者にも、生きる権利はある。それに拘ることは、何も悪いことではない。
ただそのために、子を言い訳にして、友を傷つけては、あまりに見苦しい。まるで薬物中毒者のような姿には、様々なことを考えさせられます。

スパイダーウーマンの置かれた状況は、#8でより悪化することに。キャロルたちが断腸の想いで捕らえたジェシカを解き放ったのは、彼女の母親のクローンオクタヴィア・ヴァーミスでした。
ジェシカ同様、ハイドラと猛毒に関わりのある彼女は、その解毒法を共に探すように要求。娘はしばらく思案しながら、もう仲間たちを頼れないと、その提案を呑みます。
こうなるともう、後は堕ちていくのみ。クローンとはいえ、この世でもっとも忌むべき存在と手を組んでしまったのですから。
SW20217- (6)コンビネーションが抜群なのは皮肉か。
スパイダーウーマンと新バディは、ハイドラをすぐに制圧。



ハイドラや恐竜人間ステグロンの研究を狙っている内は、まだマシ。しかし、トニー・スタークの拠点に強盗に入っては、もう言い逃れできない。
トニーが収集するスパイダーウーマンのデータ、DNAをオクタヴィアは求め、ジェシカは防衛設備を欺きながら侵入。
それを咎め、止めようとしたローディを倒した以上、歯止めは効きません。ここまで来たのなら、せめてゲリーの命は救わなければ。
SW20217- (7)キャロルのためにも、ローディはジェシカを気遣う。
その厚意を、助かることしか考えていない蜘蛛女は、踏みにじる。





生きるか死ぬかの瀬戸際。たしかに、最悪の状況にはある。そしてそれについて考えるほど、孤独にハマっていく。
人の意志を奪うシンビオートに対し、ヒーローの魂を見せつけるのが印象的な【King in Black】とそのタイイン誌。その鋼の如き闘志は、何者にも侵されない
対してジェシカ・ドリューは、その真逆を歩んでいると言って良いでしょう。正常な判断が出来ないのは、薬のためなのか、それとも。ニューヨークの夜は明けても、彼女はなおさらに深淵へ堕ちていきます。
SW20217- (8)オクタヴィアに導かれ、ジョークみたいな火山内部の研究所へ。
その中で待っていたのは…

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コメントの投稿

No title

何か残念な人だな…

No title

yasuさん、コメントありがとうございます。
これまでも決して平坦な道を歩んできたとは言えないスパイダーウーマンですが、このシリーズは特にドン底に落とされているようですね。この後は、どんな変遷を辿っていくのか
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Author:早坂よもぎ

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