THE WAR FOR HELL’S THRONE MEETS【King in Black: Ghost Rider #1】

【King in Black】で、地上に再現された地獄。しかしその深淵を主戦場とする者が、ヒーローにもいる
地獄の覇者vs暗黒の権化。黒に染まったニューヨークだからこそ映える、壮絶なバトル。新たに地獄の王となったジョニー・ブレイズはもちろん、ダニエル・ケッチやメフィストといった豪華な顔ぶれ。
彼らの行く末を知る術として、単に【King in Black】の一側面としてだけではなく、【Ghost Rider】2019年シリーズ真の完結編としてもオススメしたい一本。
KIBGR- (2)今日の彼は、ドラゴンライダー。
地獄のドライビングテクニックで、ヌルの侵略を乗り切れ!



<あらすじ>
メフィストの覇権を崩し、次代の地獄王として君臨するゴーストライダー/ジョニー・ブレイズ。彼は前王の監視を続けながら、その混乱に乗じて地上へとあふれ出した、悪魔たちの掃討に当たっていた。
そうしてニューヨークに差し掛かった時、異変が。街には黒い竜が飛び交い、人々がシンビオートに侵されていたのである。先を急ぐ旅だが、助けを求める者たちを放ってはおけない。
二代目ゴーストライダー改め、スピリット・オブ・クラプション/ダニエル・ケッチも救援に。兄弟同然の二人の力で、地獄にも等しい闇の支配を打ち払う。
KIBGR- (3)ジョニーが追う逃亡者たちまで、シンビオートにやられた!
メフィストを守りながら、地獄の鬼たちと戦う。なんともチグハグ。





<その街が待つ者は>
地上にありながら、ジョニーが考えるのは地獄界の情勢。前シリーズで、度々刺客を送り込んできた大悪魔リリス。彼女の野望はまだ潰えておらず、こうしている間にも侵略は進んでいる。
文字通り、ゴーストライダーお縄についているメフィストも、油断ならぬ相手。なにせ彼の甘言で、一度はジョニーも闇に堕ちかけた。地獄の重鎮二人が、こちらの隙を絶えず伺っているのだ。
目の前のシンビオートよりも、怨讐に燃える悪魔たちをどうにかせねば。こうして気を払う姿は、としては立派なものです。しかし、ゴーストライダーとしてはどうか。

ジョニーは、シンビオートたちが意識レベルで繋がっていることを悟ると、ペナンス・ステア改めダムネーション・ステアで、これを一網打尽にしようとします。
ヌル以下莫大に重なった罪の意識に潰され、確実にヤツらは地獄行き。ただそれをやるには、彼の側にも十分な体力が集中力が必要。
それが今、新地獄王には欠けている。地上のヒーローを演じながら、心地上にあらず
KIBGR- (4)多くの人を、俺の家族を、コイツは傷つけて来た。
この世の誰よりも許せない相手。ジョニーは、ヌルの支配する街にいながら、「そちら」ばかりを見ていた。





この点を、ダニーは的確に指摘してみせます。一度は力を失った彼でしたが、暴走を続ける兄弟を止めるため、今はリンボ界の魔力を纏っている。忌み嫌う力を、利用しての参戦。
「悪魔からもらった名前は気に入らない」と、デスライダーなるヒーローネームを提案する余裕はありつつも、覚悟は本物。その彼が、ジョニーの不調を視ている。

が、言われた側にも言い分はあります。なんとデスライダーは、メフィストの息子であり、地獄王の座を狙っている点でやはり悩みの種である、ブラックハートを従えていたのです。
いくら戦力が足りないとはいえ、悪鬼に頼るなんて。現世とあの世を守護する者として、恥はないのか。ジョニーの主張も、もっともなもの。
KIBGR- (5)二人のゴーストライダーとブラックハート、宿敵同士のまさかの共闘。
彼らの目的は、実は似通っていた。



ダニーには、もちろんさらなる考えがありました。ブラックハートもメフィストも、今や最大勢力になりつつあるリリスの打倒を目論んでいる。ならば、その通りにさせてしまえば良いではないか。
なんと彼は、(この乱戦の隙にも逃げ出そうとしている)前悪魔王を元鞘に収めてしまおうというのです。当然、新悪魔王には簡単に呑める提案ではありません。



しかし、所詮はヒトである自分たちに、闇の世界の水が合わないことは十分判った。そのために、同士討ちをしかけたばかりではないか。
今現在にしても、そう。地上と地下、両方を護ろうとして、ジョニー・ブレイズは気もそぞろ。これでは、ゴーストライダーの仕事はこなせない。
それよりも、もっとやるべきことがここにはある。自由なる獄炎の戦士が駆けるべきフィールドが、ここにはある。
KIBGR- (6)ブラックハートは、ダニーの大切な人たちを人質にしていた。
悪魔たちは、こうして簡単に人の心の隙間に入って来る。
ヤツらに気を散らされてばかりでは、戦えない。



何も、これでメフィスト親子を無罪放免にするわけではありません。彼らとの戦いは、まだまだ続く。ただそれは、次の機会に。
まずは目の前の、対処しなければならない問題を。悪し様に言えば、ジョニーは役職の放棄、問題の先送りをしただけなのかもしれません。
けれども、重責から解放され、一人バイクを駆る姿は、待ちに待ったゴーストライダーのもの。彼には、玉座でふんぞり返っているよりも、正義の風を感じている方がよく似合う。
KIBGR- (7)ダムネーション・ステアで、有象無象を一網打尽。
これが本来の、ゴーストライダーの力なのだ。





あくまでシンビオートとの対決はキッカケに過ぎず、【Ghost Rider】2019年シリーズで描かれた地獄界の事変が、どう収束するかに重点を置かれたワンショット。
そしてその結末にしても、これまでと何ら変化なし…というよりむしろ、邪悪な王を野放しにし、span style="color:#FF0000">後退したといっても良いのかもしれません。しかし【Avengers】誌でも見られる通り、悪魔王との闘争はいまだ道中
そこに、士気も気力も高まったゴーストライダーとデスライダーがやって来るとなれば、これほど心強い味方はないでしょう。
KIBGR- (8)ゴーストライダーとの「契約」を持って、悪魔の親子は玉座に返り咲く。
おそらくヤツらは、約束を破るだろう。だがその時は、俺たちが罰しに行く。



「街を護る方が大事じゃないか」もっとも先にそう言ったのは、なんとメフィストでした。これはもちろん、彼を縛るジョニーへ、揺さぶりとして発せられた言葉です。
しかし本作のラストでは、ジョニー・ブレイズが自らの意志で、それを成さんとしている。彼にとってこれ以上に大切なことは、そうはないのでしょう。
KIBGR- (9)走る道は決まった。ならば、後は障害物を取り除くのみ。
今の彼らに、シンビオートなど相手にならない。

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