Prey Part5【Thor #13】

ソーvsドナルド・ブレイク、まさかの同一人物対決も佳境へ。Prey編も第五回となりました。
度重なる襲撃に、ソーの周辺人物も尽くが傷つき、もはや打つ手もないかと思われた時、忘れてはならない人物の登場と共に、一同は再起
あとは、雷神本人の復活を待つばかり。果たして、反逆の外科医を止めることはできるのか。キング・ソー、決断の時が迫ります。
Thor202113- (2)隠居して以来、何の目標も見失っていた"元"オールファーザー。
気付けば、彼の周りには何もなく。



<あらすじ>
ドナルド・ブレイクの手により、ソーロッグ、ロックジョー、ドクター・ストレンジと、神の力に近しい者たちが次々と傷つけられた。ヴァルキリー/ジェーン・フォスターは、ある男に落とし前を付けさせるために飛ぶ。
その先に待っていたのは、息子のソーに玉座を譲ったオーディン。当初は子の立場も考え、乗り気ではなかった彼だが、ブレイクの横暴を知ると…
また、アスガルド襲撃の際に異次元へと閉じ込められたベータレイ・ビルたちも、着々と反撃の準備を整えていた。ここから脱出した時、あの外科医に鉄槌を下すため。
Thor202113- (3)酒に溺れ、老人は孤独を謳歌していた。
だが、それも今日まで。この騒動を収められるのは、原因を造り出した貴方しかいない。





<信じる者が救う>
【War of The Realms】のラストシーンで、全能なる父の位を息子に譲り、オーディンは勇退しました。ところが、あとに残ったのは抜け殻のような老人。
妻であるフレイヤも、彼に再度闘志を燃やさせようと、救った10の領域を共に渡り歩いたようなのですが、効果は見られず。ついに衰え切った元父神は、に情熱を見出すしかありませんでした。
気付けば、彼の周りには何もなく、喧騒の酒場にあっても独りぼっち。あの傲慢にして威風堂々たるオーディンは、どこへやら。仕事に熱心だった人が、燃え尽き症候群にかかった様子そのままで、とても見ていられません。

これと同じことが、地獄のような異次元へと囚われたアスガルド神族にも言えるかもしれません。友好的ではあるものの、はっきり言えば「次元の低い」種族に囲まれ、打開策は見えてこず。
できることといえば、ヴォルスタッグのように酒を浴びるか、シフのようにウロウロとするか。彼らにもまた、決定的な何かが欠けていました。



そんな彼らに気づきを与えたのは、生まれながらの神ではなく、今や彼らと同等の存在である二人。ジェーンとベータレイ・ビル
ソーからヴァルキリーになった女性は、すっかり弱り切った"父"へとを入れ、ソーの義兄弟は地獄にありながら武器を手入れし、虎視眈々と反撃の機会を伺っている。
ブレイクによってあらゆる希望を打ち砕かれ、袋小路に陥ったのに、灯はまだ消えていない。彼らは、まだできることがあると思っている。
Thor202113- (4)耐え忍び続けたアスガルド神たちに、「救い」の手。
彼ら神ならざる者との関係があったからこそ、その道は開かれた。



ビルに言わせれば、これこそが信じること。どんなに最悪の状況にあるように思えても、備えてさえいれば必ず事態は変わる
だから人は、神を信仰することができる。そしてそれに施しを与える存在が我々ならば、自分たちも信心を持たなければ嘘だろう。
信じるから、助けられる。助ける気持ちがあるから、相手を信じることができる。そういった互助関係によって、人と神、ヒーローと世界は回っている。
これはちょうど、【War of The Realms】の後に展開された【King Thor】でも力強く描かれたテーマ。
Thor202113- (5)強敵を前に、私がお前を助ける。お前は私を助ける。
なんともロキらしい言い方だが、紛れもなく、世界はそうして成立してきたのだ。





では、恨むべき存在の力の源と見定め、今まさにユグドラシルを切り倒さんとしているドナルド・ブレイクはどうか。
オーディンとソーの都合によって造り出され、もはや必要ないとされてからは、ずっと次元の狭間に捕らわれていた。味わったのは、気の狂いそうな無限の時間
ゆえに彼は、祈りました。ソーに関わる、全ての者への復讐を。彼は信じました。それに相応しいだけの力を、自分は得られると。
Thor202113- (6)矮小な力と侮った。だがそこには、間違いなく「神々」がいる。
信じる力を見失った者は、気づけなかった。



現に夢は叶い始め、実現一歩手前まで来ています。ただその様相は、ここに来て変化し始めていると言って良いのでしょう。
世界樹へと向けて放たれる、呪詛の言葉。これさえ砕けば、オーディンにも自分の声が届く。そうして、自分の宿願も達成される。
しかしそれは、一方通行な願い。傷つける対象であろうとも、相手がいる内は良かった。今となっては彼の祈りは、虚空へと向けられている。
応える者がいないのでは、「世界」は成り立たない。彼の抱える願いは、信じるという行為とは、かけ離れたものになりつつあったのです。
Thor202113- (7)もう着ることはないと思っていた鎧に袖を通し。
決着をつけるために、オーディンは再び立つ。





この盲目が、彼に相応しい力を与えるかどうか。その審判を下すのは、密かにブレイクと向き合っていた男
ユグドラシルに斧を振り下ろす度に、狂乱の外科医はそこからパワーがあふれ出ているように感じていました。神々に最後の復讐を行うための、後押しがなされているのだと。
ところが、実情はまるで違った。ユグドラシルからにじみ出る力は、遠くに聞こえる咆哮は、異次元の側からユグドラシルと相対していた雷神によるもの。
ブレイクのために造られ、いまは彼を押しとどめる異世界を、打ち砕かんばかりの勢い。現実世界にも、容赦なく響く轟雷。これこそが、本当の神の威光
Thor202113- (8)他の誰でもない、キング・ソーの起こした雷撃。
これがお前の求めた、真の力だ。それを、今見せよう。



玉座を追われ、国を追われ、全てを失ったかのように見えた男も、祈ることだけは続けていた。それがいずれ、誰かには届くと信じて。それがやっと、へ。
これを見たオーディンたちは、彼の復活を予見。ここにまた、信じ合う関係が築かれます。オールファーザーが、全ての決着をつけるためにやって来ると。

役者も舞台も整い、次回はいよいよPrey編も最終回。今回ソーを支える土台は印象深く描かれましたが、反面彼の内面描写は薄いように感じました。
なにより、今や呪いそのものになってしまったといえ、被害者とも言えるドナルド・ブレイクを、ただ倒すだけで問題は解決するのか。
ソーがムジョルニアを重く感じる事態も、改善されたわけではない。残り一話で、これらはどれだけ解消されるのでしょう。
Thor202113- (9)まだ肉体ごと脱する術は見つからない。
ならば、自分が倒さなければならない大敵に、魂をぶつけよう。

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